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なぜ電流は流れるのか
なぜ
電流
(
でんりゅう
)
は
流
(
なが
)
れるのか
実験の原理(PDF)
・ どうして
電流
(
でんりゅう
)
が
流
(
なが
)
れるのでしょう?
実験
(
じっけん
)
では
銅
(
どう
)
とアルミニウムを
食塩水
(
しょくえんすい
)
に
入
(
い
)
れて
電線
(
でんせん
)
でつなぐと
電流
(
でんりゅう
)
が
流
(
なが
)
れましたが、どうして
電流
(
でんりゅう
)
は
流
(
なが
)
れるのか、
順番
(
じゅんぱん
)
に
説明
(
せつめい
)
します。
(1)
まず、
今回
(
こんかい
)
実験
(
じっけん
)
で
使
(
つか
)
った
銅
(
どう
)
やアルミニウムなどの
金属
(
きんぞく
)
のちょっと
難
(
むずか
)
しいお
話
(
はなし
)
をします。
生活
(
せいかつ
)
に
身近
(
みぢか
)
な
金属
(
きんぞく
)
の
鉄
(
てつ
)
を
例
(
れい
)
にしてお
話
(
はなし
)
すると、まず
鉄
(
てつ
)
は
鉄鉱石
(
てっこうせき
)
という
酸化
(
さんか
)
した
状態
(
じょうたい
)
で
自然
(
しぜん
)
に
存在
(
そんざい
)
していてこの
状態
(
じょうたい
)
が
一番安定
(
いちばんあんてい
)
しています。
この
鉄鉱石
(
てっこうせき
)
に
人工的
(
じんこうてき
)
な
力
(
ちから
)
を
使
(
つか
)
ってエネルギーを
加
(
くわ
)
えて、
酸化
(
さんか
)
した
鉄
(
てつ
)
から
酸素
(
さんそ
)
をとります。このような
作業
(
さぎょう
)
を「
製錬
(
せいれん
)
」と
言
(
い
)
い、この
変化
(
へんか
)
を
還元反応
(
かんげんはんのう
)
」といいます。
製錬
(
せいれん
)
された
鉄
(
てつ
)
はエネルギーが
高
(
たか
)
いところにいますが、
実
(
じつ
)
は
高
(
たか
)
いところにいるよりは
低
(
ひく
)
いところにいるほうが
安定
(
あんてい
)
するので
低
(
ひく
)
いところに
戻
(
もど
)
ろうとします。
低
(
ひく
)
いところに
戻
(
もど
)
るときに
持
(
も
)
っているエネルギーを
出
(
だ
)
して、
元
(
もと
)
のように
酸化
(
さんか
)
した
鉄
(
てつ
)
に
戻
(
もど
)
ります。
このように
変化
(
へんか
)
していくことを「
酸化反応
(
さんかはんのう
)
」や「
腐食
(
ふしょく
)
」といい、
腐食
(
ふしょく
)
してできたものを「さび」といいます。ですから、
身近
(
みぢか
)
にある、
鉄
(
てつ
)
や
銅
(
どう
)
、アルミニウムなどの
多
(
おお
)
くの
金属
(
きんぞく
)
は「エネルギーが
高
(
たか
)
い」ところにあり、
腐食
(
ふしょく
)
して「さび」になりやすいと
言
(
い
)
えます。
(2)
それでは、ちがう
種類
(
しゅるい
)
の2つの
金属
(
きんぞく
)
を
使
(
つか
)
って、どのように
電流
(
でんりゅう
)
が
流
(
なが
)
れるかお
話
(
はな
)
します。
食塩水
(
しょくえんすい
)
の
中
(
なか
)
では、「
銅
(
どう
)
:Cu」も「アルミニウム:Al」も「エネルギーの
低
(
ひく
)
い」
状態
(
じょうたい
)
になろうとして、
自分
(
じぶん
)
から
陽
(
よう
)
イオンになって
溶
(
と
)
け
出
(
だ
)
し、
中
(
なか
)
にマイナスの
電荷
(
でんか
)
を
持
(
も
)
つ「
電子
(
でんし
)
」を
残
(
のこ
)
そうとします。このよう
自分
(
じぶん
)
から
溶
(
と
)
け
出
(
だ
)
して
電子
(
でんし
)
を
残
(
のこ
)
そうするのは
銅
(
どう
)
よりアルミニウムのほうが
大
(
おお
)
きく、このことをアルミニウムは
銅
(
どう
)
より「イオン
化
(
か
)
傾向
(
けいこう
)
が
高
(
たか
)
い」といいます。
ところが、
静電気
(
せいでんき
)
の
実験
(
じっけん
)
でもよく
知
(
し
)
られていることですが、ほんのわずかでも
電子
(
でんし
)
が
多
(
おお
)
くなりすぎると
金属
(
きんぞく
)
の
表面
(
ひょうめん
)
はマイナスの
大
(
おお
)
きい
電圧
(
でんあつ
)
になってしまい、
乾
(
かわ
)
いたところではパチパチとカミナリのように
火花
(
ひばな
)
を
出
(
だ
)
して
放電
(
ほうでん
)
してしまいます。
食塩水
(
しょくえんすい
)
の
中
(
なか
)
の
銅
(
どう
)
やアルミニウムなどの
金属
(
きんぞく
)
は
電圧
(
でんあつ
)
が
大
(
おお
)
きくなる
前
(
まえ
)
に〔1ボルト
以下
(
いか
)
の
電圧
(
でんあつ
)
で〕
相棒
(
あいぼう
)
を
見
(
み
)
つけて、
多
(
おお
)
くなりすぎた
電子
(
でんし
)
を
渡
(
わた
)
してしまいます。その
相棒
(
あいぼう
)
が「
酸素
(
さんそ
)
:O
2
」と「
水
(
みず
)
:H
2
O」です。
金属
(
きんぞく
)
がイオンになって
溶
(
と
)
けること、
金属
(
きんぞく
)
に
電子
(
でんし
)
が
残
(
のこ
)
されること、この
電子
(
でんし
)
が
酸素
(
さんそ
)
と
水
(
みず
)
にとられたり
渡
(
わた
)
したりすることの
繰
(
く
)
り
返
(
かえ
)
しが「
腐食
(
ふしょく
)
」または「さびる」と
言
(
い
)
うことです。
酸素
(
さんそ
)
と
水
(
みず
)
が
電子
(
でんし
)
をとった
後
(
あと
)
は、
水酸化物
(
すいさんかぶつ
)
イオン(OH
-
)というものになります。
(3)
でも、
銅
(
どう
)
とアルミニウムを
電線
(
でんせん
)
でつないで
食塩水
(
しょくせんすい
)
の
中
(
なか
)
に
入
(
い
)
れたとき、アルミニウムは
銅
(
どう
)
よりもイオン
化
(
か
)
傾向
(
けいこう
)
が
高
(
たか
)
いので、
銅
(
どう
)
とアルミニウムと
比
(
くら
)
べるとアルミニウムの
方
(
ほう
)
が
銅
(
どう
)
より
電子
(
でんし
)
の
数
(
かず
)
が
多
(
おお
)
くなってきます。
(4)
電子
(
でんし
)
は
電線
(
でんせん
)
の
中
(
なか
)
を
移動
(
いどう
)
しやすいので、
銅
(
どう
)
とアルミニウム
両方
(
りょうほう
)
の
電子
(
でんし
)
の
数
(
かず
)
が
同
(
おな
)
じになるようにアルミニウムに
残
(
のこ
)
った
電子
(
でんし
)
は
銅
(
どう
)
のほうに
移動
(
いどう
)
して
行
(
い
)
きます。
(5)
銅
(
どう
)
は
電線
(
でんせん
)
を
通
(
とお
)
してアルミニウムからどんどん
電子
(
でんし
)
をもらうので、
銅
(
どう
)
のエネルギーが
低
(
ひく
)
くなります。
銅
(
どう
)
はイオンになって
溶
(
と
)
け
出
(
だ
)
して
電子
(
でんし
)
を
残
(
のこ
)
さなくても(
腐食
(
ふしょく
)
しなくても)よくなり、
安定
(
あんてい
)
な
状態
(
じょうたい
)
になります。
(6)
しかし
銅
(
どう
)
の
表面
(
ひょうめん
)
では「
酸素
(
さんそ
)
」と「
水
(
みず
)
」があいかわらず
電子
(
でんし
)
をとっていってしまうので、アルミニウムは
電子
(
でんし
)
をおぎなうために
自分自身
(
じぶんじしん
)
はせっせと
溶
(
と
)
け
続
(
つづ
)
けて
電子
(
でんしrp>)
を
作
(
つく
)
り
出
(
だ
)
そうとます。
(7)
食塩水
(
しょくえんすい
)
の
中
(
なか
)
では、「Na
+
:ナトリウムイオン」と「Cl
-
:
塩化物
(
えんかぶつ
)
イオン」がいっぱいあり、
銅
(
どう
)
から
出
(
で
)
てきた
水酸化物
(
すいさんかぶつ
)
イオンは、
塩化物
(
えんかぶつ
)
イオンにどんどんバトンタッチしていきアルミニウムにマイナスの
電気
(
でんきrp>)
を
伝
(
つた
)
えていきます。これとは
反対
(
はんたい
)
にアルミニウムからは、アルミニウムイオンがナトリウムイオンにバトンタッチしていって、プラスの
電気
(
でんき
)
を
銅
(
どう
)
に
伝
(
つた
)
えます。
このようなことがくりかえしグルグル
行
(
おこな
)
われていくことで
電流
(
でんりゅう
)
が
流
(
なが
)
れます。「
電気回路
(
でんきかいろ
)
」という
言葉
(
ことば
)
を
聞
(
き
)
いたことがあると
思
(
おも
)
いますが、このように
電気
(
でんき
)
がグルグル
回
(
まわ
)
れる
通路
(
つうろ
)
があることにより、
電気
(
でんき
)
〔
電流
(
でんりゅう
)
〕が
流
(
なが
)
れることができます。
これを
利用
(
りよう
)
したものがナカボーテックの
一番力
(
いちばんちから
)
を
入
(
い
)
れている「
電気防食
(
でんきぼうしょく
)
」です。
乾電池
(
かんでんち
)
のような
電源
(
でんげん
)
を
使
(
つか
)
わないのにどこが「
電気防食
(
でんきぼうしょく
)
」?かというと・・・(5)のところで「
銅
(
どう
)
は・・・
安定
(
あんぜん
)
な
状態
(
じょうたい
)
になります。」というところです。「
安定
(
あんぜん
)
な
状態
(
じょうたい
)
」=「さびない」ということで、「さびる」をいいかえると「
腐食
(
ふしょく
)
する」いう
言葉
(
ことば
)
になります。「
溶
(
と
)
け
出
(
だ
)
さない」=「さびない」=「
腐食
(
ふしょく
)
を
防
(
ふせ
)
ぐ」
略
(
りゃく
)
して「
防食
(
ぼうしょく
)
」です。
乾電池
(
かんでんち
)
のような
電源
(
でんげん
)
を
使
(
つか
)
わなくても、
食塩水
(
しょくえんすい
)
の
中
(
なか
)
にある
銅
(
どう
)
とアルミニウムの
違
(
ちが
)
った2
種類
(
しゅるい
)
の
金属
(
きんぞく
)
が
電池
(
でんち
)
になって
電気
(
でんき
)
を
作
(
つく
)
ります。その
作
(
つく
)
られた
電気
(
でんき
)
の
力
(
ちから
)
で
防食
(
ぼうしょく
)
をしているので「
電気防食
(
でんきぼうしょく
)
」といい、イギリスの
化学者
(
かがくしゃ
)
ハンフリー・デービー
という
人
(
ひと
)
がこの
方法
(
ほうほう
)
を
見
(
み
)
つけました。
また、アルミニウムは
犠牲
(
ぎせい
)
になって
銅
(
どう
)
を
防食
(
ぼうしょく
)
しているようなので、この
防食方法
(
ぼうしょくほうほう
)
を「
犠牲防食
(
ぎせいぼうしょく
)
」、アルミニウムのことを「
犠牲陽極
(
ぎせいようきょく
)
」ということもあります。
この
逆
(
ぎゃく
)
に、(6)の「アルミニウムは・・・せっせと
溶
(
と
)
け
続
(
つづ
)
けて」とありますが、アルミニウム
側
(
がわ
)
でみると「
溶
(
と
)
けていく」=「
腐食
(
ふしょく
)
していく」ことになり、この
現象
(
げんしょう
)
を「ガルバニック
腐食
(
ふしょく
)
〔
異種金属接触腐食
(
いしゅきんぞくせっしょくふしょく
)
とも
言
(
い
)
う〕」といいます。この「ガルバニック
腐食
(
ふしょく
)
」と
言
(
い
)
う
名前
(
なまえ
)
は、はイタリアの
物理学者
(
ぶつりがくしゃ
)
ルイージ・ガルバーニ
にちなんでつけられました。