
2008年度キャリア入社 O さんRC事業・技術課長
電気防食に精通できる
環境があるから
いくらでも成長できる
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高い技術力に憧れを抱くように
Q.前職での業務内容と転職を考えた
きっかけを教えてください。大学を卒業後、建設系アウトソーシング会社で役所の積算業務などの公務補助を担当していました。その仕事にやりがいを感じていましたが、業務を通じて関わる民間企業の高い技術力に憧れ、自分も専門技術を身につけたいと思うように……。そこで、一念発起して会社を辞め、大学院に進学することを決めました。
大学院では修士課程を修了する予定でしたが、修士論文を提出した2月に内定が取り消されるという事態に見舞われました。当時の建設業界は競合会社同士の合併が多く、その影響を受けたようです。
卒業まで時間がなく途方に暮れていたところ、指導教員から博士課程への進学を勧められました。予期せぬ展開でしたが、さらに3年間の学生生活を続けることになりました。
そして現在、ナカボーテックの一員として働いています。こうして振り返ると、まるで運命に導かれているようにも感じますね。
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研究に行き詰まり、ナカボーテックに相談したことが縁
Q.入社の決め手はなんですか?
大学院で研究テーマを探しているときに、電気防食を代表とする「電気化学的補修工法」の存在を知りました。その頃はインフラの維持管理の重要性が叫ばれ始めた時期で、自身も興味を持ち、研究テーマにすることを決めました。
しかし、実験に必要な機材を揃えるのは簡単ではありませんでした。とくに苦労したのが陽極の調達です。独学で始めたため、頼れるのは論文のみ。ある論文には「直流電源装置を使って、チタン製の陽極から電流を流す」とあり、それを試してみましたが、数日でチタン板が溶けてしまいました。
論文だけでは手詰まりになり、ネットでたまたま見つけたナカボーテックに直接相談しました。チタン電極には触媒として機能するめっきが必要であることを教えてもらい、陽極もナカボーテックから入手することができました。
こうした縁がきっかけで、博士課程修了後に電気防食の道を極めようと、ナカボーテックを選びました。
信頼を未来につなぐために
お客様と仕事に
誠実に向き合う
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誠実をモットーに、
適材適所の補修工法を提案Q.現在携わっている仕事について
教えてください。現在、技術統括部門でRC事業の課長を務めています。この部署は設計や技術派遣を行っており、特にコンクリート構造物の防食を専門としています。全国の支店や営業所からの専門的な依頼や問い合わせに対応し、現場支援も行っています。
また、学会活動にも参加し、社内外でコンクリート構造物に対する電気防食の普及活動にも取り組んでいます。
私が携わるコンクリートの分野では、数ある補修工法の中で電気防食が補修効果がもっとも高く、その分だけ初期コストがかかります。防食対象物の多くが公共施設であることもあり、当社の売り上げを優先して安易に電気防食を推すことはせず、あくまで誠実に対応することを心がけています。
対象とする構造物に応じた適材適所の補修工法を提案して、電気防食が最適であると判断した場合には、構造物の供用期間や環境条件を考慮した最適な方法を設計に取り入れるようにしています。
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私がそうであったように、
やる気次第でスキルアップできるQ.業務の中で前職が生かせていると思うことを教えてください。
前職と現職では業界こそ同じですが、仕事内容は大きく異なります。そのため、前職の経験を直接生かせることは少ないです。しかし、ナカボーテックには防食分野に精通するための教育体制が整っています。やる気次第でいくらでもスキルアップできます。私自身もこの環境で大きく成長できました。
また、前職は残業が当たり前で、賃金や福利厚生も十分ではありませんでした。その点、ナカボーテックは残業が少なく、賃金や手当にも満足しています。最近では、DX推進チームによる業務改善が進んでいて、ますます働きやすい環境が整っていると実感しています。
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受注につながったときの達成感
Q.仕事をする中で感じる面白さや
やりがいを教えてください。私の部署では、社内外から多くの依頼や問い合わせが寄せられます。
それらに誠実に対応し、信頼を得て受注につながると、達成感を感じます。
また、自分が開発を手がけた特許技術が採用されたときは、二重の喜びがありますね。
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問い合わせや相談が多く
活気に満ちているQ.社内はどのような雰囲気ですか?
昨年4月に現部署に異動するまでの15年間は、技術開発センターで研究開発を行っていました。技術開発センターが静かで集中しやすい環境だったのに対して、現部署は非常に賑やかですね。
異動当初は問い合わせや相談が多く、圧倒されることもありましたが、優秀な部下たちの助けもあり、現在では対応できています。同じ会社でも部署によって雰囲気が異なりますが、全社を上げて働きやすい環境づくりが進められています。
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新たな資格取得に向けて勉強
Q.休日の過ごし方を教えてください。
週末は犬の散歩、食事の準備、風呂掃除を担当しています。以前はテニススクールに通っていたこともありました。
現在は腐食防食に関する資格取得に向けて勉強しています。ナカボーテックは資格手当が充実していて、資格取得の数に応じて毎月の給与が増える仕組みです。私自身、若い頃から目標にしてきた技術士の資格を取得した際に、毎月の資格手当のほか、高額な奨励金をいただきました。
こうした制度のおかげで、休日でも自己研鑽するモチベーションを維持できています。
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電気防食の専門家として
頼りにされる存在Q.ナカボーテックを一言で表すと?
「防食に関する技術者集団」です。会社の規模はそこまで大きくありませんが、他の追随を許さない防食技術で、確固たる地位を築いています。
最近では建設業界でも防食の重要性が認識されつつありますが、電気化学の知識が必要な防食の専門家として、ナカボーテックは頼りにされています。これからも技術力の向上と伝承に努めていきたいです。コンクリート構造物に対する
電気防食の普及活動Q.今後の目標を教えてください。
電気防食は港湾鋼構造物や地中のパイプラインには欠かせない技術ですが、私が携わるコンクリート構造物における電気防食は、施設の管理者にとって難しく感じられることがあるようです。
ナカボーテックでは、各学会などで基準改定や補修マニュアルを制定する委員会などに参加して活動しています。そのような場を通して、コンクリート構造物に対する電気防食の普及活動を進めることや、実際に採用してもらいやすくするための取り組みを課内の目標として掲げています。
ある1日のスケジュール
08:40 | 出社 |
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09:00 | 始業 |
09:15 | メールチェック |
10:00 | 課内打ち合わせ |
11:00 | 問い合わせの対応 |
12:00 | 昼食 |
13:00 | 設計の照査作業 |
16:00 | 打ち合わせ資料作成 |
17:20 | 退社 |