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再資源化可能な港湾鋼構造物向け
新防食工法「RTP工法」を販売開始
再資源化・工期短縮を実現し、インフラ維持管理の「SDGs」に貢献
株式会社ナカボーテックは、港湾施設やプラント設備などの鋼構造物を対象とした、再資源化可能な新しい防食システム「RTP(Re-Tape Protection)工法」(再生型自己融着被覆工法)を開発し、本格的な販売を開始しました。本システムは、アスファルト系防食材を独自に改良し、使用後のリサイクルを可能にした環境配慮型技術であると同時に、施工工程の簡略化により工期短縮とコスト低減を実現します。
開発の背景:環境対応と工期短縮・生産性向上の両立
高度経済成長期に整備された港湾インフラの老朽化が進む中、維持管理における環境負荷低減とコスト縮減が喫緊の課題となっています。従来の「ペトロラタム被覆工法」は高い防食性能を持つ一方で、更新時に発生する廃棄物の処理や、施工工数の多さが課題でした。RTP工法は、「貼って守って、また資源に。」をコンセプトに開発された長期耐用型防食システムです。
技術的特徴:3層構造による高耐久と効率化
RTP工法は、①アスファルト系防食材、②発泡ポリエチレンシート、③保護カバー(樹脂製または耐食性金属製)の3層構造で構成されます。防食材自体が持つ自己融着性により、対象物の複雑な表面形状や凹凸への柔軟な追従が可能となり、従来工法で必須であった「ペースト塗布工程」や「二段階施工」が不要となります。耐久性試験において、従来工法と同等の防食率100%、耐用年数30~35年を実証済み※です。
※自社耐久性試験(複合サイクル試験)により確認済。
今後の展開
RTP工法は、環境性・工期短縮・コスト低減という価値を持つ技術です。 今後は、港湾施設での普及に加え、化学プラントやエネルギー施設などの鋼構造物保全へ適用範囲を拡大します。 従来工法の課題であった産業廃棄物の削減と施工効率化を同時に解決するソリューションとして、持続可能なインフラ維持管理の実現に貢献します。
