電位測定
電圧計と照合電極を使用して、管対地電位(=埋設配管(Pipe)と土壌(Soil)の電位差、頭文字を取ってP/Sと称す)を測定し、防食電位を満たしていることを確認します。対象物の防食効果を判定するための最も一般的な点検内容です。

陽極発生電流測定
流電陽極方式を適用している場合に、マグネシウム合金陽極から発生する電流を測定し、装置が適正に稼働していることを確認します。防食効果を判定する管対地電位測定と同時に測定することが一般的です。

直流電源装置の点検
外部電源方式を適用している場合に、直流電源装置の出力を測定し、継続的かつ適正に稼働していることを確認します。併せて、管対地電位を測定し、防食効果の確認を行います。

排流器の点検
選択排流法を適用している場合に、軌条対管電位(=レール(Rail)と埋設管(Pipe)の電位差、頭文字を取ってR/Pと称す)や排流電流を測定し、適正に稼働していることを確認します。併せて、管対地電位を測定し、電食軽減効果の確認を行います。

迷走電流影響調査
2点間の地表面の電位差を「地表面電位勾配」と呼び、迷走電流の影響の有無やその大きさ・向きを確認します。

C/Sマクロセル調査
C/Sマクロセル腐食の影響範囲を確認するため、コンクリート構造物の際を起点として、対象配管に沿って一定間隔で管対地電位を測定します。

土壌環境調査
現地または土壌採取により、埋設環境の土壌による腐食性を評価します。

仮通電試験
既設埋設金属構造物の電気防食設計を行う際、必要な防食電流を決定するために行います。バッテリー等を使用して仮設電極から防食対象に通電し、通電電流と管対地電位の相関性から防食電流を算出します。また、それ以外にも絶縁効果確認や塗膜抵抗測定等も同様な手法で評価します。
